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初自作PC、ドタバタ製作記2013-06-14

かれこれ7年も使ってるデスクトップPCが、流石に厳しくなってきたので新調しました。ディバイス選びとセッティングのドタバタぶりを記録したいと思います。

今までのパソコンは、2006年にFaithで買ったMiniタワーで、CPUはPentiumD805でOSはXP、そしてマザーとケースはほとんど売れずに消えていったBTX規格です。

ただ、買い替えの直接の動機になったのはむしろHDD。買った当初は永遠に使い切れないように思えたSeagateの160GBですが、空き容量が20GBを切ってしまってそろそろやばいかなと。一時はSSDを導入して若返りを図ろうかとも思いましたが、古いマシンやOSではその性能を発揮しにくいみたいだし、XPのサポートも来年で切れる事だし、ここはPC一式換えるときかなと。

ドケチの為のPCパーツ選び

で新PC選びですが、最初はCore i5/i3あたりのをまたBTOで買おうかなと思っていました。ただその際の前提として、10年以上(PC2代)使っているPCIオーディオインターフェイス「M-Audio Delta44」にも引退いただく必要があります。レガシーなPCIスロットがついたPCなんてもう売ってないですから。

そこで、現在一般的なUSBのオーディオI/Fを探したところ、安いのは多々ありますが色々と話を聞くとDelta44と同等のクオリティーのものは2万円近くするようです。そう言えば、Delta44は2万円超えてましたけど、普通のデスクトップPCが15万円以上した昔ならともかく、今のPCの半分近い値段とあっては二の足を踏んでしまいます。

そんなある日、ヨドバシカメラで何気なく手にとったAsusのカタログに、何とPCIスロット付きのマザーボードが載ってるではないですが!それはチップセットがB75というもので、お買い得完成品についているH61などと違ってPCIをサポートしてるんですね。という訳で、定年退職しかけたDelta44を再雇用して、最新B75チップの自作PCで働いていただくという線で検討を開始しました。

ただ一般的に、同じグレードのパーツで組むとBTOより自作のほうが高くつきます。しかも、買おうとした時がちょうど円高真っ盛りで、メモリもHDDもほとんどすべてのパーツが半年前より高くなってました。少し待ったらまた値下がりするかと様子を見ていたら、値段は変わらない上に、狙ってたケースが品切れになってしまう有様。

そこで再検討したのはCPUです。i5どころかi3でも1万円を超えて値下がりする気配なし。そこでもうちょい下の、Pentium G****を調べると、価格はi3の約半分で性能はベンチテストによると3割減くらいです。それでも今までのD805の7倍くらい速い! という訳で、Pentium G2020というのを選びました。

その他、カカクコムやドスパラのレビューを見て、購入したパーツのリストは次の通りです。なお、下記リストに載っていない電源とDVDドライブは旧PCから移植します。

パーツ種類製品名価格購入店寸評
CPUPentium G2020¥5768ドスパラ2.9Ghz Ivory bridge対応
マザーボードAsus P8B75-M¥5936Amazon他ブランドを含めB75かつメモリスロット4本で一番安い
HDD東芝DT01ACA050¥4867ドスパラかなり静か。
メモリCFD PC3-10600 4GB(2GB*2)¥3180Amazon少し前まで3000円台で8GBが買えたらしい(;_;)
ケースIN WIN IW-EM002/WOPS¥4072Amazonしっかりした作り。付属FANも割と静か。
DVDドライブ東芝サムスンSH-224DB¥1979Amazon格安品だが問題なし。音も以前より静か

当初はドスパラで全部揃える予定でしたが、このPCケースが人気で買おうとした時にはすでに売り切れになってました。Amazonには残っていたので、他のパーツもチェックしてAmazonの方が安ければAmazonで揃えました。因みに送料はこの中に含まれています。

OS選び

さてOSですが、普通ならWindows8のDSP版を入れるところですが、合計25,000円のハードウェアに1万円強のOSというのがまたもや馬鹿らしくなりました。そこで前から気になっていた、LinuxのディストリビューションUbuntuの導入を検討しました。そこでネックになったのは次の点です。

このあたりを確認しようと、旧XPパソコンにUbuntuを試験導入してみました(Dualboot環境が簡単に作れる。ただし、このおかげでHDDの容量に止めをさした)。しかし、色々弄ってるうちにシステムにログインできなくなり、色々試したけど遂に治らず、上のポイントを確認できないまま終了。

これはもう、新環境でUbuntuのぶっつけ本番行くしかありません。もし、いろんな面でダメだったら、仕方なくWin8をクリーンインストールすることにしました(Ubuntu環境に後からWin8を入れてデュアルブートにはできない)。

ドタバタ自作劇

PCパーツ一式

さて、注文したパーツは全て予定通り翌日に到着。しかも、同じクロネコヤマト便だったせいか、Amazonもドスパラも同時に到着したので、正午から組立にとりかかることができました(追加のDVDドライブは除く)。

メモリやHDDの増設、CPUファンの交換などはやったことがあるので、一からの自作もさほど苦労しないと思っていましたが、結果的に午後半日ほどかかってしまいました。ちょっと、引っかかった点は・・・

電源はホコリだらけだったので、ケースの蓋を開けて電気掃除機で掃除しました。ケースはBTXでも電源の規格は(Micro) ATXと同じようで、サイズもビスの位置もピッタリでした。コネクタの形状もマザボ・ドライブ全て合いました。

DVDドライブが繋がらない

さて、最後のDVDドライブですが、ケースにはぴったり収まったものの、付属のフラットケーブルを挿せるようなコネクタがマザーボードには見当たりません(参照:ケーブル/コネクタ辞典)。

その代わり、SATAポートが6つもありSATAケーブルが2本付属してるのを見て、ようやく現実に目覚めました。SCSIなんてもう使われないんだ、今はSATAの時代なんだと。という事は、用意していたUbuntuのインストールディスクが使えない・・・ガーン!ここまで来て新PCを起動できないとな。

仕方なくPC製作はサスペンドして、タブレットでお買い物の続きです。先ず、SCSI→SATA変換ケーブルがあるようですが、安くても1000円以上します。一方、DVDドライブは2000円くらいから有りますから、変換ケーブルなんて馬鹿馬鹿しい。という訳で、適当なDVDドライブを探してAmazonで注文しました。

自作PC起動せよ!

まる一日空けて次の朝、予定通りDVDドライブが到着!当然、コンパクトなSATAコネクタが付いてますが、電源コネクタは以前と同じでバッチリフィットしました。

いよいよ電源投入!一瞬、CPUファンが唸りを上げますがすぐにアイドリング回転に落ち着きほぼ無音。ケース付属の2つの12インチファンが定速で回っていますが、そんなに五月蝿くありません。

因みに以前のPCは4極のPWM制御ファンに交換したのでそれ自体は静かでしたが、CPUクーラーがジーという軸音(?)を発生しました。しかしこれは特殊なBTX用のため交換できず、トータルでは新PCより若干五月蠅かったです。

新PCはしかし、静かなスタートの後、モニタに何の反応もありません。色々チェックした結果気づいたのは、マザーボードのメモリエラーLEDの点灯です。この横のスイッチを押すと、他の方式で自動チェックを行うのですが結局ダメでした。

このメモリはAsusの動作確認リストになかったため、メモリの相性問題が頭をよぎりますが、個別の不良品かもしれないので試しに一方のメモリを抜いてみました。そうしたらちゃんとBIOSが起動するではないですか!

つまり抜いた方が不良品の容疑者ですが、念の為挿しなおして再起動・・・そうしたらBIOSが出てきてちゃんと8GB認識しています!これはつまり・・・当初メモリーをちゃんと挿せてなかった(;´д`)

そんな初歩的ミスをするはずはない・・・と思ってましたが、このマザーのメモリスロットは可倒式クリップが片側だけでもう片方は直立で固定。なので、固定の方が奥まで刺さってない事に気づかず、可倒式の方でロックしたつもりが斜めに刺さっていたようです(^_^;)

プリンタが・・・

想定外の回り道を色々しましたが、ようやくUbuntu様の出番です。何やらグラフィカルなUEFI BIOSで起動ディスクをDVDドライブに設定して、UbuntuDVDを挿入。真っさらなHDDに何も問題なくインストールが完了しました。マシンが旧PC上より速くなったせいかUbuntuの起動も速くなってます(30秒ちょい?)。

HP DeskJet 930C

まだ、周辺機器は何も繋いでいませんが、手始めにプリンタを繋いでみることにしました。HP Deskjet930Cのパラレルケーブルをケース背面のコネクタに繋いで・・・なに!?どうみてもそんな形のものは・・・無い ガ━━(;゚Д゚)━━ン!! またかいな(;´д`)トホホ…

7年の歳月はあまりにも長かった、世の中何もかも変わってしまった・・・という浦島太郎的現実に愕然としながら、Deskjet930から化石となったパラレルポートを引きぬこうとしたら・・・隣に小さく、USBポートがありました!でかしたぞHP!Great job!

パーツレビュー

レビューというほどまだ使ってませんが、パーツの初期インプレにいきたいと思います

PCケース:IN WIN IW-EM002/WOPS

IN WIN IW-EM002/WOPS

ドスパラなどで3500円と格安、その割にしっかりしてるという評判通りでした。写真の印象(特にフロントパネル)は価格なりという感じですが、実物はペラペラしたDellやパソコン工房のケースより剛性感があります。

実用上助かるのは、以前よりコンパクトになったこと。BTXはATXの代替えなので、MicroATXよりデカイのは当然ですが。右図のとおり、高さと奥行きが一回り小さいです。

前後に12インチのケースファンを装備していますが(以前は9インチ)、音は意外と静かでした(約1000rpmでほぼ一定)。

マザーボード:Asus P8B75-M

Asus P8B75-M

信頼のAsus製(^^) 因みに、旧PCのマザーも最近買ったタブレットもAsus製です。新しいマザーは綺麗だし、以前のBTXと比べるとかなりコンパクトなのが解ります。

このサイズというか、この価格帯でメモリスロットを4本装備してる機種は、B75チップでは他になかったと思います。今、メモリ価格が上がってるので、とりあえず4GBにしといて数年後に8GB*2でも挿そうかなと。

液体コンデンサが使われている事を問題視する人もいますが、今の品質基準なら問題ないでしょう。2006年製の旧PCなんて、液体コンデンサが山ほど使われてますが、7年間はちゃんと持ちましたし。

CPU:Intel Pentium G2020

PC電源

重い処理をしてないので、速度とかはよくわかりません(^_^;) ただ、以前のPentiumD805のPCではYoutubeを再生するとファンのスピードが上がりましたが、これは全く動じず平静を保っています。

付属の純正ファンはサードパーティー製より大分コンパクトですが、それでもアイドル回転を保っているところを見ると、発熱が少ないのでしょう。電力消費が減ったことはありがたいです。

HDD:東芝DT01ACA050

7年も経てば容量も読み書き速度も上がって当然ですが、HDDはボトルネックなので体感速度はアップしますね。ブラウザやメーラーなどの起動速度が大分増しました。

何より嬉しいのは音が静かなこと。従来のSeagate160GBのアクセス音が最初からガリガリと五月蠅かったせいもありますが、注意してないとアクセス音が聞こえないほど静かです。なので、アプリの起動ボタンを押しても、以前はガリガリと「起動してまっせ」という雰囲気だったのが、マッタリと画面が出てくる感じです。

DVDドライブ:東芝サムスンSH-224DB

東芝サムスンSH-224DB

慌てて買ったパーツで、しかも2000円という格安ですが、問題なく動いています。音も以前のものよりちょっと静かですね。

耐久性は判りませんが、僕がDVDドライブを使うのはそれこそOS導入時くらいで、普段は滅多に使わないのでまあ問題は起きないでしょう。

まとめというかあとがき

という訳で、タイトル通りドタバタ製作が完了しました。でも自作にしてよかったと思います。納得のゆくマシンが格安で完成しました。また、この後もUbuntuのセッティングで茨の道が続くわけですが、総合的にみるとUbuntuは素晴らしいOSだと思いました。これについては別記事で詳しく書きます。

とりあえず今回の自作PCで得た教訓を列挙したいと思います。

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