MicrosoftはYahoo買収をようやく断念した(?)2008-05-04
「まだ買収交渉してたの?」って感じですが、昨日から今日にかけて、買収断念のニュースが流れました。例えば毎日新聞とかCNET Japan。
表向きには、Microsoftが提案した買収額にYahooが同意しなかった事になっていますが、そもそもYahooに売る気は無かったのではないでしょうか。TOBかけられても困るので、一応交渉のテーブルについた振りをしながら、一方でGoogleと技術提携の話を進めるみたいな。
よく言われるのは、MicrosoftとYahooの企業文化の違い。 スーツ族とギーク族といわれるように、ビジネスライクなMicrosoftに対して、自由奔放なシリコンバレー気質のYahoo。
なのでもしYahooがMicrosoftに買収されてしまったら、Yahooのエンジニアは大量に退職してしまうのでは?という懸念はずっと言われていました。アメリカの企業は資本の論理だけで動いているように思っている日本人が多いかもしれませんが、実は企業文化ってかなり重要なんですよね。
Microsoftという会社は
- 何でも独占しないと気がすまない。
- 自分たちの財力があれば、何でも力技で好きなように出来る、と思っている。
- 人がやってることをチェックして、脅威になりそうなら潰しに掛かるが、自分で新たなことをやろうとはしない。
ところがありますね。これじゃあ、ギーク族じゃなくても嫌ですよね。もう買収されたとたんに「今日からお前らはMicrosoftのために働け」と言われちゃいそうで。
Microsoftの本当の懸念
そもそも何故MicrosoftがYahoo買収に乗り出したかですが、表向きは検索サイトでYahoo+MSNとなってGoogleに対抗するといっていますが、本当の理由はもっと深いところにあると思います。
Googleという会社は、何でもネット上で(無料で)パソコンの機能を提供する会社ですよね。ぶっちゃけ、GmailやGoogleドキュメントがあれば、OutlookもWordもExcelも要らないのです。そればかりか、地図ソフトもCADソフトもGoogleが無料で提供してしまってます。
という事はですよ、そもそもWindowsというOSが要らないってなりませんかね?パソコンにはLinuxのデスクトップ系のディストリビューションを入れておいて、アプリケーションはGoogleが無償配布又はネット経由で提供すると。 あとはオープンソースみたいな。
そうなったらMicrosoftにとっては悪夢ですね。 我々末端ユーザーにとっては愉快ですけど(^^; パソコン買うたびに2万円ほどOSに金を払う必要が無い。(逆に言うと恐ろしく美味しいビジネスですね、有料OSって)
それとWeb制作者にとっては、 なんといってもあの忌まわしいIEのシェアが今のOpera並みに落ちて、程なくNetscapeと同じ運命を辿ってくれたら言うことはありませんw