外車試乗会@東雲2005-05-25
ライコランド東雲での試乗会第2弾。今回はハーレー・ドガティ・KTM・アプリリアなど外車デーラーが集まっての試乗会です。
前回と同じくご近所のマヨさんを誘って、10:30に現地集合。試乗会は10:00からと言う事だったのですが、実際には受付開始が10:45からとなり、我々は先頭きって申し込みをしました。
ハスクバーナSM400R
悩んだ末、最初に選んだのはハスクバーナSM400Rです。
跨った感じは足つきは悪くなく、DR400SMと同程度。ポジションもこの種のバイクとして極普通です。
エンジンはアイドリングではそれなりに音量や振動はあるけど、この種のバイクとしては真っ当です。ただ、スタート前に店員が言うには「レース車なのでオイルは1Lしか入っておらず、あまり回さないように。」とのこと。さらに「リアが流れやすい設定なので、コーナー進入で無理しないように。」・・・そんな走
り方出来るかと(^^;
走り出すとエンジンはDR400より力強くて(試乗中は450だと思っていた)パルス感も強いです。ついでにエンブレも強力なのでとてもギクシャクしやすいです。
しかし、何より困ったのはニュートラルランプが無い事。停止してNに入っているかどうか確かめるには、そっとクラッチをつないでみるしかないです(シフトフィーリングもはっきりしないので感触でも判らない)。
その結果案の定やってしまいました、エンストです。しかも、セルを回してもエンジンが再始動しない!!あろう事に交差点の信号の手前で後続車を待たせてし
まいました。先導員が来て、とりあえずバイクを脇によけて後続車に先に行ってもらい、再び何度かトライして何とかスタートできました。
先導員によると神経質なエンジンなのでかかりにくいとの事ですが、DRの時に続いてまたもや周りに大迷惑を掛けてしまいました。ああ、恥ずかしーー(^^;
という訳で、初っ端からトラブルでショックを受けてしまったのですが、このバイクはかなり厳しかったです。車体・足回りは凄く高品質な感じで、街乗りでも
扱いにくさは無いのですが、如何せんエンジンがシビア。Nランプが無い事と言い「一旦走り出したら停まるな」と言われているようです。だってレーサーそのものなんだもん。
BUEL XB12R
次の試乗車は、マヨさんが最初に乗って「面白いよ」とお勧めのビューエルXB12Rです。
このマシンは先ず見た目に異様に小さく、前後に短いし幅もあまりないです。400通り越して、ホーネット250みたいです。跨ってもタンクが短くハンドルが近いし、揺らしてもこんなに巨大なエンジンが載ってるとは思えないほど軽快です。
アイドリングさせるとバコバコ振動してウインカーが震えて落ちそうです。でも不思議な事に少し回転を上げるとその振動が急に少なくなるのです。
さて、走った感じはエンジンのトルクがとにかく凄い。1速ではすぐに吹け切ってしまうせいかあまりトルクを感じないのですが、2速に上げた途端にドバッと
前に押し出されます。殆どアクセルを全閉にしてシフトUPしないと危険な感じです。
そこから先の加速は力強くスムーズに速度を上げていき、なんと
60km/h強まで2速ままでOKなのです。よって街中では殆ど3速に上げる必要が無いという、昔のミラの2速オートマみたいなイージーさです。
ハンドリングは交差点を穏やかに曲がる位なら何も問題は無いのですが、それより少し大きなコーナー等で、あるバンク角から急にバイクが寝なくなります。超低重心のせいなのか、強烈にバイクを立てようとする力が働いているように感じました。
アメリカンは嫌いだけど、こう言うバイクはとても面白いと思いました。ただ、ハンドリングにかなり癖があるところが惜しいです。
KTM DUKE
午後の部で最初に乗ったのは、以前から興味があったこのDUKEです。
足つきはつんつんですが、それでも車体が軽いおかげで、何とか実用上の上限といった所でしょうか。
エンジンはアイドリングからそれなりに振動があって、回すとさらにビリビリとしびれます。分厚いシートとラバーのステップで何とか押さえ込んでいますが、
1時間連続走行は辛いと思います。ただ、レスポンスは650ccの単気筒にしては軽快で、パワー特性も充分力強い割に扱いにくさは無いです。
ハンドリングはやっぱり軽快で良いです。普通に腰で曲がるのも良いし、オフ車っぽくリーンアウト気味に車体だけ寝かすような曲がり方でもOKという感じです。
KTM 950 Adventure
上記の3台意外は目ぼしい試乗車が無いので、もう終了しようと思ったら、途中からこのアドヴェンチャーが試乗車に加わっていたので乗ってみることにしまし
た。とは言えこの巨大な車体、足つき性なんて今までの比では無いので、かなりビビリました。まさに乗ること自体がアドヴェンチャーです。
とりあえずステップに足をかけて乗車(馬乗り)、右足を植え込みブロックの上に載せて、左のサイドスタンドを外します。試しに恐る恐る片足を地面に付こうとすると、お尻がシートから半分以上ずれたところで何とか接地する程度です。
交差点で停止した時も、いつもの癖で初めに左足を付いてしまうと、ギアをNに入れる為に反対側の足をつけるのに一苦労します。普段何気なくやっている事がこんなに辛いとは・・・。
走り出してしまえば、異様に高い視線の他は至って普通です。エンジンは今日の中で一番穏やかで(逆に言うともっさりしている)気難しくはありません。コーナーも全体に緩慢ですが普通に率直です。
ただやっぱり、試乗中ずっと足つきのことばかり気にしていました。これもSM400とは違った意味で「走り出したら停まるな!」系のバイクだと思いました。
マヨさんの一言インプレ
BUEL XB12R:以前から興味があった。エンジンがものすごくトルクフルで面白い。
KTM DUKE:エンジンはF650より活発だが、振動がでかい。フカフカシートでバランスを取っている。
Ducati マルチストラーダ:とても乗りやすく、街乗りでも高速でも峠でもOK。しかも、エンジンなど個性をしっかり主張している。ただ、フロントカウルのルックスは馴染めない。それと
キャラがF650と被るので、もし2台目が持てるのなら、BUELの方が個性的で良い。
トライアンフ・ボンネビル:CB400に乗っているみたい。大きな2気筒なのにパルス感もトルクの太さも感じない。レトロバイクでありながらパーツの仕上げや造形は雑でW650みたいに作りこんでいない。
こんな感じでしたっけ?(^^ ドガのムルチについては僕は以前に乗って良いのが判っていたので、今回はあえて試乗はしませんでしたが、まさにオールマイティーなのに個性はしっかりあるバイクですね。
まとめ
今日の試乗車はどれも尖ったバイクだったので、4台乗ってぐったり疲れました。
実は昼休みにマヨさんと僕は晴海トリトンへ食事に行き、その時にバイクをチェンジしたのですが、マヨさんのF650が乗りやすいのにびっくりしました。当
然足つき性は楽勝だし、エンジンも今まで感じた事が無いほどスムーズでパワーもありました(スムーズなので多めに回してしまったのかも)。比較の対象が変
わると、こんなにも印象がかわるのか・・・つまり今日の試乗車がいかに過酷かを物語っていますね。マヨさんの方も僕のZ750は「エンジンが回っているの
か判らない」ほどスムーズだと仰っていました。
今日の試乗で、EUでは割高でも日本車が売れる理由が判ったような気がします。まあBMWとかDucatiならそれなりに高性能で良いのですが、それだと
日本車よりさらに高くなりますから。だから、その他のブランドはオールマイティーさを捨てて、ひたすら尖った個性で勝負しているのではないか思います。