大阪モーターサイクルショー20142014-04-07
元々行くつもりは無かったけど、開催当日の朝Webサイトを見たら、試乗会場が今年から拡大されるとあったので急遽行くことにした。
ただバイクだと、バカ高い阪神高速を使うか、ネズミ捕りのリスクを犯して下道を走る必要があるので、今回は初めて電車で行くことにした。梅田から地下鉄に乗り換えて30分ほどかかるけど、バイクで下道通るより遥かに楽だった。
とりあえずそして一日中試乗会
珍しく早起きしたので開場の30分ほど前にインテックス大阪に到着。チケット売り場は1列3-4人くらいしか並んでおらず、すぐに買えた。因みに公式サイトからクーポンを印刷して見せると200円引きになる。前売り券よりオススメ。
しかし会場の入り口の前には入場待ちの長い列が出来ていた。展示会場なんていつ来てもすぐに入れるのに何故並ぶのかよく判らないが、僕は当然スルーして一番奥の試乗会場に向かった。
先ず試乗申し込み書に記入するテントがあったが、僕は申込書を家で印刷していったので、直ぐに4人ほどの列に並んだ。入場チケットと免許証を提示したら、免許区分別の試乗チケットを2枚くれた。
これを持って奥に進み、試乗車毎の長椅子に座って並ぶというメーカ試乗会と同じスタイルに変わっていた。以前レポートしたように、全員一列に立って並ばされて、車種ごとに前から呼ばれるという従来の方式からようやくマトモになった。ただ、季節的にまだ寒いのに、テントが温かい日差しを遮ってしまい、待ってる間かなり寒かった。
車種ごとの列を見るとMT-09が圧倒的に長く、長椅子の後ろに同じくらいの人数が立って並んでいた。ということは開演の何時間前から並んでるのだろう?しかし、試乗会通の戦略としては「最初は空いている不人気バイクから乗れ」というセオリーに従い、最初に僕が選択したのはバーグマン200。何と椅子に並んでる人数は0人。
試乗車種はABC3つの走行グループに別れており、そのグループごとに長椅子から呼ばれて、待機用テントに案内される。ここでヘルメットとグローブを借りてスタンバイしとくという流れ。もっとも、ヘルメットのサイスがSやXSばかり余ってしまい、MやLという尋常なサイズのライダーは別のグループが試乗を終えて戻ってくるのを待つ事になる。因みにXLはないので、ビックヘッドなライダーはご留意を。
次は長椅子に数人分くらい空席があるBOLTに並んだ(思ったより人気がなく終始この程度の人数だった)。列が進むペースは係員の公式アナウンスでは一人10分だったが、実際にはもう少し短くて7-8分だと思う。でもこれは舞洲などで開かれる試乗会の進み方よりはちょっと遅め。理由はコースが短くて、同時に1グループしか走れないからだとおもう。
確かに、昨年までより試乗会場の面積は格段に増えたが、それは主にバイクや人の待機スペースに割かれており、試乗コース自体はさほど長くはなっていないと思う。基本的には行って帰るだけで、2つのUターンの一つがちょっと大きくなった程度。これが2周だから、距離もスピードもミニマムであることには変わりない。
しかも、90分に一回ほど何のアナウンスも無しに試乗を停止して、係員が休憩に入ってしまうのだ。狭い従業員専用のテントの中に係員が入っていき、何をやってるのか知らないが10分ほど出てこない。こっちは寒いところで待ってるのに「あれー?」という感じ。係員は試乗車の台数の割にかなり多いので、そんな中途半端な休憩を入れるより、係員を入れ替えながら試乗そのものはずっと続けた方が良いと思う。
結局この日は、申込書を更に2度書き延べ5時間強かけて5台に試乗した。最後は、当初の読み通り列が長椅子1本分まで短くなったMT-09に並んだ。試乗会終了の1.5時間前位になると、係員が「人気の車種は並んでも乗れない可能性があります」とアナウンスするのだが、これは建前でそう言ってる間はたいてい乗れる。
ただ、MT-09の後に滑り込みでもう一台乗れるかなと思ったけどそれは無理だった。残り数人になると、車種の看板を引っ込めてしまい、もう並べないようにしてしまうから。因みにMT-09は期待位通り素晴らしいバイクだった。列が短くならなければ諦めて帰るつもりだったけど、幸いに乗れてよかった。インプレは他のバイクを含めて、いつものバイクインプレNEOからどうぞ。
展示物
何時もながら、屋内の展示物は試乗の合間に駆け足でチェックした。かなり僕の趣味に偏ってるしギャルなしだけど悪しからず。
バーグマン200
200にしては立派な体格だが、スカイウェイブ250よりは一回りコンパクト。子供からオッサンまで(中間が居ない)注目度は高く、中々人が絶えなかった。→試乗インプレ
CB650F
今回の展示バイクで最も興味深かったのはこれ。跨ったところ非常にスリムなので、てっきりパラレルツイン(CB400Fのボアアップ版とか)かと思いきや、何とインライン4だった!どう考えてもCB400FやER-6nレベルのスリムさなのだ。
バイクを降りてエンジンを見たら、直4にあるまじき幅の狭さだった。側に居たホンダ関係者に訊いたら、シリンダブロックから完全新作で、コンパクトさに拘ったとのこと。こりゃシリンダの間隔が尋常じゃなく詰まってるはず。というか、昨今のビックボア*ショートストロークなシリンダが横に並ぶほど幅があるようには見えない。かなりロングストロークなタイプなのか?
更に嬉しいことには、このバイクは完全な国内仕様だということ。ホンダは元々逆車を展示したりしないので当然かも知れないが、650という日本では不人気の排気量故、僕はてっきり輸出モデルの参考出品かと思っていたのだ。2014年から日本の騒音規制の測定方法が国際標準と合わせたらしいので、その影響で国内仕様と輸出仕様を分ける必要が無くなったのかも(MT-09も同様)。何れにせよバカバカしい「逆車」の諸費用が無くなったのは素晴らしい!
そして、輸出仕様といえば欧州A2免許対応でパワーが37kWとかに絞られてるのかと思いきやそうでもなく、「NC700などよりもうちょっとパワーは出ている」とのこと。あとは値段次第だけど、このバイクのコンセプトや昨今のホンダの値付けからしてそんなに高くならない気がする。これはホンダのミドルクラスで久々のヒットになるかも(NC700の時もそう言った気がするが^^;)。
MT-07
CB650Fと並んで印象的だったのはこのバイク。勿論スリムなのだが、驚くべきはフロント周りの軽さ。。試乗したMT-09は850ccネイキッドとしては非常に軽いのだが、フロント周りの重量感は全体の軽さの中ではまあ普通だった。ところがこのMT-07は「単気筒か?」と思うほど軽かった。
車両重量的には09より7kg軽いだけのようだが、体感的にはもっと差があった。というかエンジン部分だけでマイナス7kgだったらこんな感じだろう。スタイル的にはゴテゴテしたタンクの形状がとても残念だが、乗ったらメチャクチャ軽くて楽しいバイクの予感。
MN4
戦隊ヒーロー仕様のホンダ車かと思いきや、それにしては完成度が高い。後で調べたら、NC750のエンジンを搭載したコンセプトバイクらしい。かなりの人だかりで注目度高そうだったが、これをもし市販したら大きなお友達が沢山買って行ったりするんだろうか?
KLX250陸上自衛隊仕様
白バイは見たくもないが、迷彩柄のKLXに跨がらせてもらった。すると思ったより足つきが良く、重量的にはやはりずっしり重い感じがした。
側で説明してくれた隊員によると、重い装備を積むので足回りはノーマルのKLXより硬めという。そして、このバイクはその装備の30kg分ほど(多分リアに積んである無線装置)が外してあるらしい。ということは、ノーマルより格段に足つきが悪い筈なのだが実際には逆で、ツンツンだったノーマルよりマトモに足がついた。
これは一体何故?僕の足が伸びたから?イヤイヤ体重が増えたからの方が有りあるなあ^^;でも、使い込まれてサスがヘタってるというのが一番大きいかも。
その他
まとめ
今回の目玉は何と言っても、スペース/方法共に大幅改善された試乗会だろう。細かい点で多少不備があるものの、僕が最悪の試乗会と評した一昨年と比べたら格段の進歩だ。その分沢山乗って、5時間以上待ち時間で潰してしまったが、大人気のMT-09にも乗れたので良しとしよう。これで、試乗車1台につき500円も取る東京モーターサイクルショーに大きく差を付けたね(^^)
一方、相対的にあまり興味がない展示物だが、今年もホンダが元気だった。注目の新車ラッシュがここ2年ほど続いてる。しばらく低迷していたヤマハも今年は元気。対してスズキは、GSR-750/250以来もうネタが付きてしまった感がある。やはり、自力にまさるホンダやヤマハが新車開発を本気でやりだしたら、スズキでは対抗できないのかも(;_;
カワサキについては、よく考えたら何も見てなかった^^;昨今の昆虫/爬虫類路線にはついていけず、コストパ的に魅力的なモデルもない。営業的にもここ2-3年は、ロイヤリティーの高い一部の客だけ相手にするような方針に変わったように感じる。なので、最近めっきりカワサキに興味がなくなった。
東京も大阪も好調だった昨年を更に上回る入場者数だったそうだが、世間はプチバイクブームなんだろうか?僕自身は1バイク乗りとして、巷にバイクが増えることにあまりメリットが見いだせないのだが、メーカーが新車開発と市場競争に熱心になってくれるなら歓迎だ。