ブログ(blog,weblog)とは2008-03-17
先の記事「ブログと日本人」で書いたように、今やとても身近な存在になったブログですが、ではブログとは何なのか?ここでは、webシステムとしてのブログについて解説します。
ブログの特徴
ここまで一般に普及した理由は一言で言って書きやすいからです。 二言で言うと記事を書いてwebページとしてアップロードするまでのプロセスがとても楽だからです。
通常のホームページ(正しくは「静的webページ」)の場合、記事(コンテンツ)の作成からアップロード完了までのプロセスは大体次のような感じでしょう。
- ホームページ制作ツール(HPビルダーとか、Dreamweaverとか)を立ち上げる
- テンプレートとなるページを開き、文書編集&写真などの貼り付け⇒新規保存
- トップページなどへの内部リンクの追加
- タグ付けやレイアウトなどを考慮しながら、ページを完成(⇒ブラウザでチェック)
- トップページなど関連ページも編集(新作したページへのリンクを追加する)
- 変更した全てのページをFTPソフトでアップロード
- ブラウザでサーバにアクセスして最終チェック
まあ、こんなところでしょうか。対してブログの場合は次のようになプロセスです。
- ブラウザで自分のサイトにアクセス
- フォームを開いて記事や写真などのコンテンツを記入して送信
- ブラウザでチェック
ほら、あっけないほど簡単でしょ?これなら誰でも書きたくなりますよね。
ただ、これは掲示板をはじめとした、動的Webサイト(CMSとも言う)でも同じ事なので、ブログならではの特徴を挙げておきます。
- トラックバック(TB)の送受信
- RSS(フィード)の配信
- 時系列でのコンテンツ管理
- 記事カテゴリ毎の表示
と言ったところでしょうか。この時系列でコンテンツを並べていくというのがポイントで、やはりコンセプトは日記だということでしょう。また、TBで他の日記と連携するという意味では、ネット上の言論の場という感じでしょうか。
ブログの欠点
逆に言うと、この時系列優位のコンセプトがブログの欠点でもあります。平たく言うと、古い記事はドンドン埋もれてしまうのです。
例えばあなたがネットで何かを検索して、あるブログの記事にヒットしたとしましょう。 その記事自体は読めますが、他に役に立つ関連記事があったとしても、(管理者が親切にリンクを張ってくれない限り)おそらく発見できないでしょう。
そりゃあ、ブログの中でワード検索することも出来ますが、せっかちなネット検索人は多分そこまで能動的ではないのが現実。カテゴリーでソートしたところで、1年以上続いているブログであれば、該当記事が100個近くあるでしょうし、月別のアーカイブなんて閲覧者に一体どんな意味があるのやら、という感じです。
これが、通常のサイトであれば「トップに戻る」ボタンやサイトマップがあって、そこからサイトの全容が把握できるのですが、ブログはそれが出来ません。そもそも記事が多すぎるのです。これは、書きやすいという長所の裏返しで、日々の取るに足らないことを書き綴ることによって、重要なコンテンツがあっても埋もれてしまう事になります。
要するにブログは、ニュースや天気予報とと同じで「古くなったものは意味が無い」タイプのコンテンツに適したメディアなのかも。あるいは少し視点を変えて、読者が「購読」(継続的に読む)していることを前提としたメディアといえるのではないでしょうか。
よって、後に残しておきたい個別情報は、別のメディアに記録する必要があります。ちょうど、2ちゃんねらーがまとめスレッドを作ったり、まとめWikiを作ったりするようなものです。
僕のバイク趣味のサイトでも、バイクのインプレを掲示板やブログに書いてしまうと、すぐに埋もれてしまうので、別途バイクインプレ集を作って、いつでもすぐにアクセスできるようにしています。