FX500 Tour 20232024-02-19
概要
新作のCX200の方がレビューは先になりましたが、このFX500シリーズは1年くらい前に発売されたモデルです。以前、ウィンザーラケットの試打ルームで打って感触が良かったのでずっと気になっていた所、最寄りのラケットショップで借りる事が出来ました。
FX500の鮮やかなブルーは現行製品の中では個人的に最も好きな色です。FXそころかDunlopのラケットは1本も持ってないのに、同色のラケットバックを昨年買いました。
FX500 Tourと僕のBlade98Sを比較すると、フェイスは同じ98平方インチでもFXの方が僅かに大きいようです。それより驚いたのはラケットの全長がFXの方が4mmほど長い事です。スペックは何方も27インチの標準サイズです。僕の他のラケット(何れも27インチ)と比較すると何とBlade98Sだけが短かったのでした💦
製品名 | 重量 | バランス | フレーム厚 | フレックス | 重量(実測) | バランス(実測) |
---|---|---|---|---|---|---|
FX500 Tour 2023 | 305g | 315mm | 21-23mm | RA 66 | 324g | 323mm |
CX200 2024 | 305g | 315mm | 21.5mm | RA 65 | 316g | 325mm |
SX300 Tour | 305g | 315mm | 23-26mm | RA 68 | 331g | 322mm |
(旧) CX200 Tour | 310g | 310mm | 20.5mm | 330g | 322mm | |
(旧) CX200 | 305g | 315mm | 21.5mm | 320g | 326mm |
スペック重量とバランスはFX500 Tour、CX200、SX300 Tour共全く同じですが、実測重量はバラバラでした。これは生産上のバラつきや張ってあるガットの種類、或いはモデル毎のガットの総延長のせいというには差が大きすぎると思います。尚、試打ラケットに貼ってあるガットはルキシロン4Gで、テンションは48ポンドでした。
恐らくカタログスペックは設計データから算出される理論値や試作品の実測値ではなく、「このモデルは代々このスペック」と決まっているのだと思います。そうしないと新作が出る度に微妙にスペックが変ってしまい(値も中途半端)、マーケティング上宜しくないのでしょう。ただこの中では、Tourの付かないCX200だけ実測値が軽くて当然なのに、スペックを同じにしてある理由は謎です。
何れにせよスペックから判る事は、同じシリーズ内で(例えばCX200とCX400)これはこれより重いとか、こっちの方がトップヘビーという事くらいだと思います。
試打インプレ
打感は柔らかで粘りがあり、ドスンとパワーがボールに乗る感じ。CX200はフラット系で打った時にフレームが潰れる(へたる)ような頼りなさがありましたが、FX500 Tourは断然しっかりしてました。その意味では寧ろSX300 Tourに近い打感で、違いはFXの方がややシャープで前進方向にパワーがある感じ。これは試打ラケットに張ってあるルキシロン4Gの一見硬質ながら粘っこい弾力性の影響もあるでしょう。
ただ問題はスウィングウェイトで、試打ルームで打った時は気にならなかったのに、実際にコートで打つとかなり重かったです。同じDunlopで言えば、スペック重量とバランスが同じCX200より明らかに重く、実測重量と実測バランスを反映した重量感でした。
僕自身はラケットを長く持ち、リストの返しでヘッドを加速させるタイプなので、意識してユッタリスウィングを心がけても、この重さは辛いものがあります。自分のBlade98SやPro staff Tour90と持ち替えながら、ダブルスのゲームを休憩を挟みつつ3時間程やりましたが、後半からはFX500Tourは重くて使う気が起きませんでした。
逆に言うと、この重さが気にならなずソフトなホールド感を好む人には、パワー・スピン・打感の全てが優秀なラケットと言えるでしょう。FX500なら重量的にはもっと軽いのでしょうが、トップヘビーになるでしょうし、もっとしなりが小さく弾き系の打感になってしまうと思います。