Phantom F12023-03-19
実はウィンザーラケットの試打コーナーでファントム(O3ではないノーマル)を試打したら素晴らしかったのですが、借りてまた返しに行くには遠すぎだし、駐車代が高い。そこで何時ものテニスショップに問い合わせたところただのファントムは無いとの事。代わりに借りたのがこのファントムF1です。
外観・スペック
公式サイトを見ると「フラットボール専用」とか「超攻撃型ラケット」と言った過激なキャッチフレーズが並びますが、人のレビューを見ると中々打ちやすいようです。
僕のBlade98Sと比較するとフェイスは一回り大きいですね。特に先端部分が広く、逆にスロート側は細く尖った形状です。Prince伝統の苺型とでも言いましょうか。Boonのうちわ型とはまた違いますね。
形状的にユニークなのは、どこかの缶コーヒーのようなリムのディンプルです。ゴルフボールのディンプルは空気抵抗を大幅に低減しますが、これは球という空気抵抗が非常に大きい形状だから効果が大きいのであって、ラケットのリムのように小さな断面でどこまで効果があるのか判りません。
それとカラーリングですが、紺と白のツートンはコントラストが強い上、リムとスロートでいきなり色が切り替わるのでややチグハグな印象を受けます。同じ配色ならベースは紺でグロメットとロゴは白(又はその逆)とかが良いと思いました。
スペックは黄金系より5gだけ重くがバランスは同じ。フレームは先に行くほど分厚くなるというやや珍しい形状です。ただ、実測重量とバランスは黄金スペックそのものですね。
製品名 | 重量 | バランス | フレーム厚 | 重量(実測) | バランス(実測) |
---|---|---|---|---|---|
Phantom F1 | 305g | 320mm | 24.5-22-21mm | 320g | 327mm |
Phantom 100 03 | 310g | 315mm | 24mm | 327g | 323mm |
Speed MP 2022 | 300g | 320mm | 23mm | 322g | 330mm |
CX400 Tour | 300g | 320mm | 23.0mm | 322g | 322mm |
試打レビュー
実測重量とバランスが黄金系である割には、重々しさはあまり感じません。打感は兎に角柔らかく、そして良く飛びます。これは張ってあったアルパワーソフト(45ポンド)の特性そのものだと思いますが、ガットだけでこうはならないと思います。
高い打点から押し込むような力の入り辛いショットでも、ラケットのパワーによってマッシブなショットになります。ただそのパワフルさ故に、残念ながらすっぽ抜けたように暴発することもしばしばです。ホールド感は良いのでスピンが掛かりそうな雰囲気はあるのですが、いかんせん直進方向にパワーがあり過ぎて、擦り上げる前にガットから飛び出してしまう感じです。これが「フラット専用ラケット」という訳でしょうか。
まあでも、近年試したPrinceのラケット:Tour95/100は僕には硬くて飛ばない印象しか無かったのに対し、今回のPhantomF1やPhantom100は印象ががらりと変わり、柔らかくて良く飛ぶラケットでした。