Yonex EZONE 98 20202020-04-07
YonexのEZONEが新しくなったので試してみました。先ずはシリーズ中最も面積が狭く、最も競技志向だと思われるEZONE98です。
尚、これまでは外観とスペックについて先に書いていましたが、今回から試打レビューを先に書きたいと思います。スペックから始めると前置きが長い感じがするし、実際の順番も先に試打して後でスペックを調べるからです。
試打レビュー
この前に試打したBlade100 V7がかなりトップヘビーだったので、今回のラケットは格段に軽快に感じました。多分私が試したYonexの製品の中でもVcore Pro 97に次いで軽いスイングウェイトだと思います。これならトップヘビー嫌いな私でも特に違和感なく、自然に振ることが出来ます。
とは言えイザ打ってみると、いきなりフレームショット気味に当たってガツンと弾かれてしまいました。慣れて来るとそれなりに当たるようになりましたが、スイートエリアが広々という訳ではなさそうです。また、厚ラケ的な強力なパワーアシストが無いのは判るとしても、分厚く捉えてもホールド感も球速もあまりないので報われない感じがします。Yonexは硬くて飛ばないラケット=上級者向けという考えなのでしょうか?
因みに、リフティングをすると柔らかいタッチで結構はねるし、手で曲げてみるとそこそこ撓ります(私のFSTより余程しなります)。なのにショットでは硬めであまり飛ばないのは、強めのインパクトだとしなり代を使い切ってしまい硬いゾーンに突入してしまうからでしょうか?
この感覚に近いのは2018モデルのVcore98だと思いますが、EZONE100はスウィングウェイトがもっと軽いのが救いです。またVcore Pro97みたいにキンキンした振動は感じませんが、Vcore Pro97ほど取り回しは良くありません。勿論、Bladeのように重々しくはありませんが、Bladeのしなやかさには遠く及びません。つまり大きな欠点は無いけど、これと言った長所も無い。残念ながら中途半端なラケットという印象でした。
もっとも、このラケットを借りている期間、天候不順などであまり打てなかったので、もっとコンディションの良い時に沢山打てたらもう少し好印象だったかもしれません。ただこの次に借りたEZONE100がかなりスウィートなラケットだったので、敢えてEZONE 98をまた試す気が起きないのが困ったところです(;’∀’)
外観/スペック
製品名 | 重量 | バランスP | フレーム厚 | 重量(実測) | バランスP(実測※) |
---|---|---|---|---|---|
EZONE 98 | 305g | 315mm | 23-24-19mm | 321g | +8mm |
Blade 100 V7 | 300g | 320mm | 22mm | 316g | +18mm |
Blade 98 V7 | 305g | 320mm | 21mm | 325g | +16mm |
Vcore 98 | 305g | 315mm | 22/22/21mm | 335g | 未計測 |
Vcore 100 | 300g | 320mm | 24/25/22mm | 323g | 未計測 |
Pro Staff Tour90 | 315g | 315mm | 17mm | 336g | 0mm |
※私のプロスタッフツアー90を基準に何㎜ずれているか(先端方向がプラス)
今回のスペック比較は直近のBlade(100/98)V7に加えて、昨年試打したVcore98と100にも再登場してもらいました。
重量はスペックではVcore 98と同じですが、実測では14gも軽いという結果でした。バランスポイントもスペック上はTour90と同じ。ガットを含めた実測でも+8mmですからトップライトな部類です。この辺は振った時の体感的な軽さと合致します。
ガットはGツアー3 117(ゴーセンのソフト系ポリらしい)でテンションは48ポンドとやや低め。
Tour90と比べて判ったのですが、フェイスの幅も長さも思ったほど差がありませんでした。よく考えたら、同じ面積でもYonexの四角いフェイスは角の部分で面積を稼ぐので、全長と全幅は普通の楕円フェイスより短めの筈です。更に四角いフェイスはスウィートエリアが外に拡大するらしいので、その外側はいきなりフレームショットになるという事でしょうか?