Dunlop FX500 / LS2020-10-30
薄ラケのCX200、スピン系のSX300に続いて、コントロール性を重視したというFX500がデビューしたので打ってみました。ライトバージョンのFX500LSも借りたので合同レビューにしました。
試打レビュー
FX500の第一印象はパワフルです(いつも同じ事を言ってる気もしますが)。スピンもかけやすくスピン自慢のエクストリームMPに勝るとも劣らない感じ。実はエクストリームMPは意外とホールド感が強くフラット気味に分厚く当てた方がしっくりきましたが、FX500は弾きが良くスピン重視の縦振りでも威力が落ちない今時のタイプ。特にサーブに関してはスピードもあるしスピンもかけやすいと思いました。それ故に、打感と言う意味では厚ラケらしくシャキシャキしてますが、手に伝わる振動自体は意外とマイルドなのか、腕にガシガシ来る硬さは感じませんでした。
バランスはエクストリームMPより僅かにトップライトに感じましたが、ガット込みの実測では同じでした(重量は僅かに重い)。FX500の方が球離れが良いので、軽く感じるのかも知れません。ただそれでも僕にとってはトップヘビーな事に変わりなく、パワフルだけど体力の消耗の激しいラケットという印象です。
一方LSですが、重量は軽くバランスはトップ寄りでスイングウェイトはほぼ同じ、打感は硬くなるというライトバージョンの鉄則通りでした。ただその差が他の製品より小さいので、ノーマルより微妙に軽いのが良いという人には合うでしょう。もっとも僕が何方か選ぶなら、トップヘビー過ぎるのは同じなので打感が柔らかいノーマルの方ですが。
外観/スペック
外観はノーマルもLSも見分けがつきませんが、フレーム厚はLSの方が若干分厚いようです。写真が無くてすみません。
製品名 | 重量 | バランスP | フレーム厚 | 重量(実測) | バランス(実測) |
---|---|---|---|---|---|
FX500 | 300g | 320mm | 20~26mm | 317g | 330mm |
FX500LS | 285g | 325mm | 23~26mm | 305g | 340mm |
Extreme MP | 300g | 325mm | 23/26/21mm | 312g | 330mm |
EZONE 100 | 300g | 320mm | 23.5/26/22mm | 315g | 326mm |
Vcore 100 | 300g | 320mm | 24/25/22mm | 323g | 未計測 |
V core pro 97 2019 | 310g | 310mm | 20.0mm | 335g | 318mm |
Pro Staff Tour90 | 315g | 315mm | 17mm | 336g | 315mm |
FX500に張ってあったガットはゴーセンのGツアー3の1.23ゲージ、テンションは48ポンドでした。LSの方はチェックし忘れましたが、全く同じだったかもしれません。ショップのスタッフによると、このガットは打感が良く経済的なのでリピート率が高いとの事でした。それでもポリエステルなので、エクストリームMPに張ってあったナイロンのシンセ130より打感はシャキッと硬めになる方向ですね。
まとめ
コントロール性重視というと硬くて飛ばないハードヒッター向けのラケットを連想しますが、パワーアシストはしっかりあるしスピンも良くかかりおまけに打感も柔らかめでした。
毎度書いてるように個人的には近年のラケットは全てトップヘビー過ぎるので、FX500が重量そのままでバランスポイントだけ手元に移動(スペックで305mmくらい)してくれたら最高です。逆に言えば黄金スペックのバランスで問題ない(恐らくほとんどの)プレーヤーにはトータルバランスに優れたラケットだと思います。