CX200 Tour 20242024-04-02
今作のCX200は前作と比べてスウィートエリアと飛びが飛躍的に向上した代わりに、打感がやや硬くややボトムライトな重量配分という反発系の方向に変わっていました。そこで今作のCX200 Tour (16*19) ならこの傾向が和らぐのではないかと思い、試打してみました。
概要/スペック
Dunlopの公式サイトによると、前作から今作の違いは;
- 面内剛性ダウン、シャフトしなり剛性アップ
- ストリングのマス目を中央部分が詰まった「パワーグリッド」から、中央部分を広げた(より普通のパタンになっている筈)
- 防振ゴムと発泡ウレタンをフレーム内に入れ、パワーアップと面安定性としなやかな打感を得た。
となっており、これはCX200の変更点の説明と全く同じでした(剛性などの数値を含む)。
製品名 | 重量 | バランスP | フレーム厚 | フレックス | 重量(実測) | バランス(実測) |
---|---|---|---|---|---|---|
CX200 Tour 2024 | 310g | 310mm | 20.5mm | RA 65 | 333g | 321mm |
CX200 2024 | 305g | 315mm | 21.5mm | RA 65 | 316g | 325mm |
FX500 Tour 2023 | 305g | 315mm | 21-23mm | RA 66 | 324g | 323mm |
Ezone98 2022 | 305g | 315mm | 23.5-24.5-19.5mm | 329g | 321mm | |
(旧) CX200 Tour | 310g | 310mm | 20.5mm | 330g | 322mm | |
(旧) CX200 | 305g | 315mm | 21.5mm | 320g | 326mm |
FX500 Tourと比べると、実測重量は9gも重く、バランスは2mmトップライトなだけですが、僕にはCX200 Tourの方が遥かに軽く感じました。またEzone98と比べると、重量は4g軽くバランスは同じなのに、やはりCX200 Tourの方が軽く感じました。空気抵抗が小さいラケットほど軽く感じるのかも知れません。
フェイスサイズはプロスタッフTour90と比べても、全周5mmづつ変わるくらいで大差ありません。ただ玉突きをした場合、CX200 Tourの方がスウィートエリアは広いと感じました。
試打インプレ
先ず、バランスがトップライトで全体の質量は大きめという、とても僕好みの質量配分でした。上述のように実測重量とバランスからすると、寧ろ軽く感じる筈のFX500 Tourと比べて、明らかに軽く振れます。薄ラケかつフェイス面積が小さい(95平方インチ)事も相まって、振り抜きが大変良好です。
しかしボールを打ってみると、想像以上に硬く感じました。試打ラケットに貼ってあるガットはアスタポリ125(テンションは48ポンド)だったので、95平方インチにしてはややハードなセッティングだと思いますが、それでもポリツアープロ125を張った旧作と比べて大分硬さを感じたので、新作はメーカーの説明通りラフレームが硬くなってると思います。
新作CX200(ノーマル)も旧作と比べシャフトのしなり剛性は上がりましたが、面内剛性を下げる事で柔らかさを出し全体のバランスをとっています。一方新作CX200 Tourはしなり剛性が上がっているのに、面内剛性は面積が小さいため恐らく高止まりし、全体としては硬いラケットになっているのだと思います。
なので新作CX200 Tourは丁寧にコンパクトに振ってちゃんとスウィートスポットに当てるとある程度の柔らかさは感じられ、パワーアシストも旧作よりあると思います。しかし、そもそもフェイスの小さいBOX系ラケットというのは、振り抜きの良さと柔らかさを生かしてビュンビュン(何方かと言うとフラット系で)振っていく為のラケットだと考えているので、その意味で今作のTourはチグハグな特性に思えました。
ゲームで使ってみましたが、全てのショットで何処か特別悪い所は感じませんが、全体的にしっくりこない感じでした。諦めて自分のプロスタッフTour90に持ち替えると何と打ちやすい事でしょうw 打ちやすさとスペック(今回は特にスウィートエリアの大きさ)は全然比例しないと再認識しました。