ポジション/足つき/取り回し
先ず、見た目にとても小さい。跨るとガソリン満タンにもかかわらず、滅茶苦茶軽い。Ninja250と同等の軽さと言っても過言ではない(というか、重量スペックが殆ど変わらないじゃん!)。道三と比べても、こちらの方がフロント周りが軽いのでさらに軽快。
ダンクは両サイドにカバーが付いているので、見た目はそれなりにボリュームがあるが、ニーグリップする部分はVツインらしくかなりスリム。
ただポジションは、ハンドルが遠くて低いのでSS並に前傾している。しかも、ハンドル形状がストレートなのでSS的なフィット感も無い。
かと言って、あまりアップライトなハンドルに交換すると、シート座面が前傾しているのでバランスが悪くなりそう。
あとバックミラーの位置が低すぎるので見難い。マフラーがシート下を通っているせいか、少し渋滞するとお尻の下が熱い。
パワートレイン
低回転でもパワー・トルクは充分で、ストリートトリプルほどきついドンつきもない。
ただ、フィーリング的にはガラガラとした回り方でちょっと安っぽい。例えば、ムルティストラーダのようにトルキー&ジェントルでもなければ、999のように爆音だが超軽快に吹け上がる訳でもない。
2000rpmくらいでエンストするようなことは無いが、低回転でVツイン独特のドロドロ&イージー感はなく、かといって回すとバタバタ感が増すだけ。パワー的にも6000rpmも回っていれば充分なので、そんなに回す気も起きない。
スリッパークラッチはミートポイントが遠い。シフトフィーリングは、BMWやトライアンフのようにグニャグニャしていないのでまとも。
ハンドリング/乗り心地
ハンドリングは勿論軽快な部類だけど、跨った印象ほどヒラヒラ・軽快感は無い。ある意味Vツインらしいと言うか、Ducatiらしいしっかりめの手ごたえ。
コーナーらしいコーナーは走ってないので何ともいえないが、交差点でもセルフステアが強すぎるとは感じなかった。
乗り心地は案外しなやかで、Z750のように突き上げ感はないし、道三と比べても良さそう。
総合評価
今年クラス最軽量と思われたストリートトリプルの、さらに上を行く軽さとコンパクトさ。
ただ、エンジンフィーリングが少々ガサツで安っぽく、ポジションも疲れる。また、これだけ軽いのだから、もう少し走りに軽快感やクルクル向きを変える感じがあっても良いかな。
値段と言いコンパクトさと言い、Dugati入門用には最適かもしれないが、積極的に買いたいと思わせる強力な魅力がない。イタリヤ製ER6又はSV650と言う感じ。