イントロ
15年ぶりにモデルチェンジしたというハイゼットトラック。カラーバリエーションが一気に8色になったのは衝撃的。中身は一体どう変わったのかを確かめるべく試乗してみた。
居住性/ラゲッジ
フルキャブなので狭くはないが、新型キャリイで感動したほどの広々感はない。インパネの形状のせいだろうか?また、グレードはスタンダードだったが、内装は鉄板むき出し感が結構あり、軽トラとして考えてもややプアー。
パワートレイン
他の軽と同じ現行世代のエンジンを積んでいるというが、音が硬質で五月蝿いしパワーもあまりない。80km/h以下の街中では、4束ATの恩恵もあまり感じられず。ミライースと同じエンジンと聞いて納得。以前の4気筒(?)エンジンの方がスムーズで柔らかい音質だった。
スズキ・キャリイが新型エンジンを積んでパワー/静粛性共に向上したのに対し、ダイハツの軽はこのエンジンでこれから戦っていくのはかなり辛いのではないだろうか?
ハンドリング/乗り心地
ハンドリングも曖昧で締りがなく、軽量な軽トラのキビキビ感はあまりない。一方、安定感があるかというとそんなこともなく、50-60km/hで直進しているとグニョっと蛇行するような挙動が感じられた。新型キャリイも70-80km/hくらいで蛇行感があったが、それより低い速度で発生している事になる。
総合評価
オシャレなのはボディーカラーだけで、顔つきは無駄に厳つく安っぽい。何より、中身は洗練とは程遠く、15年分の進歩どころかむしろ退化してるのでは?エンジン的にもシャシ的にも軽の商用車に我慢して乗ってる感が顕著で、レンタカーで乗ったハイゼットカーゴの方がよほど上質感があった。
パワートレーンの進化と言いクリーンなスタイルと言い、新型キャリイの方がよっぽど良い。ハイゼットに触発されて、ちょっとはカラーバリエーションを増やしてくれたら言うこと無しだ。