居住性/ラゲッジ
スパシオと比べて取り回しで一番違うのはボディーの「短さ」。リアのオーバーハングはかなり違うので、特にバックで駐車する時にお尻を気遣う必要がない。
このクラスとしては珍しくハイト系ではないが、室内空間は圧迫感がない。今時のクルマの中では比較的Aピラーが立っているのか、額の前の空間が広めのようだ。
ただ最初は聞こえなかったのに、駐車して再び走り出したら、何故かインパネ周りからギシギシとノイズが出始めた事が気になった。丁度雨が降り始めたので、ワイパーと関係があるのだろうか?
パワートレイン
加速感は1.5Lのスパシオやデミオ1.3CVTより一枚上と言う感じ。トルクは必要にして充分あり、神経質にシフトダウンして回転を上げるような設定ではない。
新車じゃないので当たりが取れたせいかもしれないが、ノイズはデミオのようにガサガサ感が無く、このクラスでは静かな方かも。回すと聞き様によってはスズキバイクのような乾いたサウンドが出てきてちょっとFUN。遮音と演出のバランスはかなり良い線ではないか。
ハンドリング/乗り心地
最初に駐車場から出た時の当たりは硬めに感じたが、しばらく走っているとそんなに硬い足回りではないようだ。ロールもそれなりにするし、回頭性も際立ってシャープではないが、それぞれの挙動が自然で動きに一体感がある。
サスペンションが動いてタイヤが路面とグリップしている感触が伝わってくる(ような気がする)ので、安心してコーナリングできる。
全体的にどっしりと安定感のある乗り味で、ひとクラス上のスパシオよりも大きなクルマに乗っている感じ。
ただこの個体は初期型のようで、例のステアリングのバネっぽい感覚があったが、今の生産車では改善されているはず。
総合評価
さすがに評判が良いだけあって良く出来たクルマ。僕の乗った中ではマーチ1.2SRと並んで最も楽しいクルマのひとつ。スポーツグレードとかではなく、スタンダードな仕様でこの走りを実現したのはすばらしい。