イントロ
またもや久々の投稿。昨年登場しおじさんの注目を集めているインドからの刺客。
ポジション/足つき/取り回し
ポジションはアップライトでハンドルは適度に幅広、ステップも僕好みで前の方。ただ左右に張り出したエアクリーナー/バッテリー(?)カバーが邪魔でライダーの股が開いてしまう為、足つき性はあまり良くない。走りだしたら今度はタンクの形状がイマイチ内股にフィットしないし。今回は跨れなかったが、スポーティーバージョンのGB350Sだと特製カバーが若干スリムに見えるので、もっと足つき性が良いのだろうか?
それとこのシーソー式のシフトペダルだが、普通に前のペダルをせり上げる事でシフトアップできるというが、ペグの位置がステップに対して近すぎなのか下過ぎなのか、足を下に潜り込ませるのに苦労する。インド人はこういうバイクもサンダル履きで乗る事があるからこういう形になったらしいが、そんな特殊仕様のまま輸出するのは如何なものか?
パワートレイン
噂通り低回転から力強い。しかもW800のように低速パワーはあるがフリクションが大きいような回り方とは違い、軽やかに回るのが良い。排気音はパルス感があるが、音質はホンダらしく低音寄りでジェントル。ただ快適なのは本当に低速回転だけで、ちょっと引っ張るだけでビービーと煩くなる。個人的にはパルス感の演出よりも中回転のスムーズさを優先して欲しかった。
また、パフォーマンスを誇るようなバイクではないとは言え、最高出力が15kWってちょっと低すぎない?(因みにCRF250Lは19kW)。狭い試乗コースでは試せなかったが、トップのギア比もさほど高くないようなので、高速道路どころか流れの速い幹線道路などではビービーと不快かも。
ハンドリング/乗り心地
ハンドリングはこの種のバイクらしく、リーニングは軽やかだが舵角の付き方は穏やかという絶妙のバランス。チマチマした街乗りやワインディングを流すのに最適な設定だと思う。
乗り心地もリンクレスサスにしては硬さは無く、適度に柔らかで適度にしっかりした感じ。シートも同様で当たりは柔らかだが腰がある感じで中々快適。
総合評価
一言で言うと、期待(予想)以上でも以下でもなかった。確かに低速では楽だし楽しいが、中高速移動の快適さでは250バイクに負けてしまいそう。車検云々は日本の特殊事情としても、今の250より少し安いくらいの値段ではインド製の簡素なバイクにしてはお買い得感は無い。『大きなカブ』的な位置付けならこの内容でも納得できるが、それなら40万円強くらいじゃないと。