ポジション/足つき/取り回し
他の250スクーターとの一番の違いはフロント周りの小ささ。これによって見た目的にも重量的にも取り回しが良い。
それに対してリア（シート）周りはボリュームがあるが、フォルツァと比べたらまだスリムだった。そのおかげで足つきはライバルより良いと思う。
ポジションはジェンマやスカイウェーブのようにステップボードが高くないので、膝下を垂直に降ろしても違和感がない。
パワートレイン
カタカタと多少硬質な音がするが、ライバルと比べて特に煩いわけでもない。
出だしのレスポンスはかなり鈍く設定されているが、開け続けると速度の伸びは悪くない。多分フォルツァやスカイウェーブよりスタートダッシュは良いとおもう。
CVTだから当然だが、エンジン回転はあまり上がらないのに、速度がスッーと伸びていく感じは楽だし気持ち良い。直後に試乗したVTRの方がアクセルを開いているのに加速しない感じがした。
ハンドリング/乗り心地
乗り心地は割と硬質（シートも硬め）でギャップでコツコツと振動を伝えてくるが、不快なタイプの硬さではない。逆に速度が上がってくるとピッタリ安定してくる。
コーナリングはスクーターらしくヒラヒラ軽いがナチュラルで、車体が軽いから低速でグラッと倒れこむような感じもなかった。
よく峠の下りで結構速いスクーターがいたりするが、こういう軽快な特性に慣れたらそれも可能になるのだろう。
総合評価
コスト的にも重量的にも肥大化しすぎた国産250スクーターへのアンチテーゼとなるこのバイクのコンセプトは高く評価したい。
サイズ的に同程度と思われるマジェスティーCの方が全体に柔らかで、加速感も少し上かもしれないが、シャシの剛性感やスタビリティーはFAZEの方が上だと思う。
コンパクトなサイズながらビックスクーターらしい重厚感と安楽さとラゲッジスペースがあり、実売価格も46万程度とリーズナブル。自分がもし現行の250スクーターを買うならこれ以外選択肢が無いと言って良い。
いや一応スポーツバイクとされるVTR（実売価格がほぼ同じ）と比較してもFAZEを選んでしまいそう。
