イントロ
発売されてから1年くらい経つけど、結構好きな人が多いらしいので試乗してみた。グレードはGのノンターボの2WD。
居住性/ラゲッジ
運転席に座って先ず感じるのが、垂直に立ったAピラーの独特な視界。ピラーもフロントガラスもかなり遠く感じる。長くスラントしたAピラーが当たり前の昨今のクルマに慣れているととても新鮮。
見ての通りフロアの位置が高く、全高はワゴンRと同じなので、室内のヘッドルームは小さくなっているが窮屈感は全くない。リアシートもかなり後ろまでスライドするので、かなり広々している。無駄に天井が高くグラスエリアが広いハイト軽より、こちらの方が落ち着けてなおかつ見晴らしが良いと思った。
そして、インパネを初めとして室内の質感が高い。シートも軽としてはしっかりしていて見た目もシンプルで良好。尚、インパネとボディーが同色なのは写真のオレンジだけで、他のインパネは全て白らしい。
パワートレイン
先ず、アイドリング〜走りだしで感じるのは室内が静かだということ。アルトやMRワゴンなどより遮音されてる感じで、エンジンの音量は小さめで音質はマイルド。だから加速でそれなりに回転が上がってもさほど五月蝿くない。CVTのセッティングも突然キックダウンするような事はなく、アルトのCVTの方がむしろルーズな感じ。
パフォーマンスはさほど流れの速くない街中で走る限りは、かったるいことはないし、上述の通りギャンギャン五月蝿くて疲れる事もない。ここから察するに。軽のワンボックスのように高速の上り坂でいくら踏んでも加速が止まってしまうような事は無いと思う。
エネチャージは減速時にオルタネータで回生してバッテリー(LIBと鉛両方らしい)に充電するのだが、回生時にはメーターの回りのランプが白く光るという演出があって面白い。
アイドリングストップからエンジン始動する時のセル音がキリキリと五月蝿いクルマも多いが、ハスラーに関しては特に注意して聞かない限り気になる事はなかった。また、停止したままなのに、不意にエンジンが始動することも無かった。
ハンドリング/乗り心地
ボディーの剛性感・重厚感があり、上述の通り遮音が効いてる感じ。エンジン音・ロードノイズ共に遠くで聞こえてるような、軽としてはかなり静かな室内だと思う。
ハンドリングは、クロスオーバー的な腰高感やフワつきがタイトコーナーで僅かに感じるくらいで、全般的には極普通の車高感で走れる。
乗り心地は高剛性ボディーと柔らか目のサスの組み合わせだから、かなりジェントル。SUVっぽいドタバタ感/ゆすられ感のようなものは特に感じなかった。
総合評価
四角い箱を上げ底にしただけのようなスタイルが気に入らず、余り興味がなかったが、乗ってみると意外と良かった。
また価格も、これだけの質感でかつ特殊仕様だから高いのかと思いきや、ワゴンRなどより割安に設定されている。そして同じ仕様でターボとNAの価格差が9万円弱というのは割と小さいのでは無いだろうか?
NAでもそれほど力不足は感じないが、ターボだと明らかに余裕が生まれるということなので、機会があったらターボにも乗ってみたい。