イントロ
さほど興味があるジャンルではないが、大阪MCショーで空いていたの乗ってみた^^;
ポジション/足つき/取り回し
BMWの日本向け仕様はアンコ抜きされたような低いシートになっているが、このモデルはこれが標準シートだと思う(元々薄いので更に下げようがない)。その割には、僕でも何とかなる足つき性だったので、やはり全体的に低くてコンパクトなプロポーションなのだろう。
ただしハンドルも低いから、取り回しは結構重い。なのでもし、バイクから下りて車体を腕で支えながらエンジンを空ぶかしすると、車体が反対側(右側)に倒れそうになるんじゃないだろうか?
ポジションについても、シートも低いがハンドルも低いので、やや前傾になる。そしてハンドル幅がかなり広いので、特にリーンイン又はリーンアウトで乗ると、かなり腕を広げたポジションになる。
パワートレイン
先ずエンジンを空ぶかしすると、車体が右に傾くのがご愛嬌。この感覚は10年ほど前に乗ったモトグッチ以来だが、モトグッチほど極端ではないと思う。
よく考えたら、僕がBMWで試乗するのは何時もパラツインかシングルエンジンのモデルばかりで、ボクサーツインは1200GSくらいしか記憶にない。1200GSは巨体だからクランクマスの影響が小さく、そのせいでレーシングで車体が傾いた覚えがないのだろう。
さて、そのエンジンだが、正直あまり印象に残っていない^^; 同じ場所で乗ったHDストリート750のようにシャープでもなく、1200ツインの爆弾トルクも感じない。超低速コースなのに扱いにくさを感じなかったのは、とてもマイルドな性格ということだろうか?
ハンドリング/乗り心地
恐らくBMWのどのモデルよりコンパクトな車体、特にヘッドチューブの低さがハンドリングを決定していると思う。
普通のBMWはもっと大柄で、ヘットチューブも高くハンドルも高いので、エンジンマスの影響を受けにくく、総じて穏やかなハンドリングだが、このRnineTは重心位置と作用点(ハンドルやシート)が近く、ある意味国産直4ネイキッド又はSS的なジオメトリだ。
従ってフロントに塊感があり、一旦傾けるとゴロッと寝るような特性だ。試乗コースにあるUターン的なコーナリングでは、独特の粘りというか重さを感じて、F800やストリート750なんかよりもちょっと扱い辛かった。
総合評価
見た目はなかなかセンスが良いカフェレーサー風で穏やかなイメージだが、乗るとやや独特な走り。BMWの中では異例にコンパクトな車体だが、その代わり穏やかで安定したハンドリングとは違っている。
まあ、それもひとつの個性だし、オーナーになって暫く乗ると慣れてしまうかも知れない。それより致命的に越えがたい敷居の高さは価格。190万円って一体どういう市場を狙ってるのやら?