ポジション/足つき/取り回し
この車両は、シートはノーマルでサスがローダウン仕様になっている。シート高は50mmダウンの805mmとのこと。その結果、足つき性は690Dukeより良く、片足で支える事に何も問題はない。
ポジションも僕にとってはとても自然で、ハンドル幅も乗車姿勢も690Dukeと殆ど変わらないと思う。
パワートレイン
先ほどの690Dukeに比べパワーは倍近くなるが、重量も50kg程度重くなるので、加速感は同程度。という事は充分すぎるほど速い。更にこちらはツインなので音もレスポンスもマイルドになる。
"T"はTouringの意味らしく、確かに刺激が少ないので距離を走った場合の疲れは少なそう。
ハンドリング/乗り心地
ハンドリングも重量なりに緩慢になる。ただしこれは690Dukeと比べた場合で、テレネやムルチと比べれば、明らかにこちらの方がコンパクトで軽快。
試乗コースが市街地なのでハンドリングは判らないが、690と同様Uターンでふらつく事も無く、ニュートラルなハンドリングだと想像する。
総合評価
ツーリングタイプということで、KTMの中では一番マイルドなモデルだと思うが、それでも同種の他社製品に比べると、明らかに軽量/スポーティーだ。KTMが他と一線を画す特徴は、一言で言うと「ダイレクト」ではないかと思う。特に車体やサス関係の遊びやフリクションが非常に小さく、操作に対する反応が早い。
それ故に、ツーリングモデルはあまり似合わないというか、速いのか安楽なのかどっちつかずのキャラになってるような気がする。また、パワーはあるけど重量も明らかに重いので、加速は690Dukeと一緒というのが、何となく無駄な気がする。