ポジション/足つき/取り回し
以前ショップで跨ってびっくりしたのだが、ネイキッド/ストリート系に有るまじき前傾姿勢。GSX-R1000など比較的楽なポジションのスーパーバイクと大体同じ前傾度だと思う。
ただ、ハンドルが垂れてなくて横一文字なのがスーパーバイクとの違い。また、目の前にカウル等遮るものがないので、つんのめってバイクの前に転げ落ちそうな気がする。
当然足つき性が良い方ではないが、かと言ってどうしょうもないほどツンツンでもない。
パワートレイン
クラッチを繋げた直後は割りと穏やかなエンジン特性だけど、そこからひと開けすると猛烈にパワーが出て来る。体重移動もクラッチ操作も無く、アクセル操作だけでウイリーしそうな勢い。
同じくドッカン系のKTM690Dukeはクラッチミートからウイリーしそうになるが、このバイクはタイムラグがあるというか当初穏やかそうに振る舞う分、唐突度は高いかも知れない。
スーパーバイクも含め、僕が乗ったDucatiのエンジンの中では最も刺激的。と言ってもお約束のガラガラ音以外、振動的にはスムーズだしギャンギャン回す必要が無いので快適。それがまた、油断も隙もなさに繋がっていると思う。乗りこなせれば楽しそうだが、ライダーは常にハイテンションを強いられる。
ハンドリング/乗り心地
後述のポジションからしてそうなのだが、これはネイキッドではなくスーパーバイクのハンドリング。ガッチリと安定した車体に、ガッツリ体重をかけて曲がっていくタイプ。そのように乗れば、国産スーパーバイク並の扱いやすさはあると思う。
総合評価
ルックスは流石イタリアン、攻撃的ながらオシャレ。最近流行のカクカク造形の模範的なクールデザイン。
しかし走りは結構獰猛。エンジンは低速ドッカンパワーでストリートボンバーと言う感じ。一方、ポジション/ハンドリングに関しては、むしろサーキットファイターだ。なのでこのマシンの扱いは悩ましいが、多分ミニサーキット(カートコースではない)~筑波サーキット位までの速度域で楽しめるのではなかろうか? あとトム・クルーズとかキーファー・サザーランドがテロリストを追う(若しくは追われる)のに良さそう。