バイクインプレNEO by MCタイチ

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CX-3 20S (Mazda)

イントロ

雑誌等で「丁度良いサイズ感」と称される新型CX-30を見に行ったら余りにも巨大(幅広)だったので、代わりに偶々店頭にあったCX-3に試乗してみた。CX-3はデミオベースなので大分前からあるが、途中でかなり大規模な{マイナーチェンジ」があったそうで、私が記憶しているCX-3とはボディースタイル自体が違っていた。

居住性/ラゲッジ

デミオベースとは言え全幅は5ナンバーを超えてしまい3ナンバーになる。デミオのボディーとの違いは多分フェンダー部分の膨らみだと思う。なので室内空間はインパネデザインを含めてデミオの室内をそのままかさ上げしたような感じ。

運転すると幅広感がある訳でなく、視線が高い分取り回しはデミオより少し良く感じた。とは言え物理的には70㎜程幅広なので、古い5ナンバー規格の我が家の車庫入れは厳しいだろうなあ。

パワートレイン

エンジンは過給もハイブリッド機構も無いとは言え2.0Lのガソリン。デミオの1.5Lガソリンの4/3倍の排気量だが、その割にはパワー感は大差なかった。マツダ車特有の重いアクセルのせいもあるが、低負荷でのトルクやレスポンスが眠い感じ。そこから少し踏み込むと2.0Lらしいトルクがグワッと出て来るが、回り方にフリクション感があってあまり気持ち良くない。

因みにデミオは、重いアクセルは同じで低速トルクは一回り小さいが、踏み込んだ時にもっと軽やかに回る。結局CX-3の2Lエンジンのトルクは200㎏も重い車重で相殺されてしまい、排気量が大きい分回り方が鈍重になっただけという感じ。

ハンドリング/乗り心地

乗り心地は同じコースを走ったデミオ(Mazda2になる前)と殆ど同じ。ボディー剛性の高さのお陰で荒れた路面でもガチャガチャした感じは無く、不快ではないギリギリ程度に引き締まっている。ただ逆に言えば、デミオより車体が重く、サスペンションストロークが長いはずのSUVにしては、快適な乗り心地とは言えない。

ハンドリングは引き締まったサスのお陰で、デミオのように普通の車高のしっかりしたコンパクトカーのレベルだと思う。ただ乗り心地と同様、それなら視線の高さ以外はデミオと同じわけで、コストを掛けて車重も増やしてSUV化した意義が良く分からない。

総合評価

マツダ車の中では唯一、日本の街中で持て余さないサイズのSUVだと思うし、スタイルもデミオにはない迫力があってカッコ良いと思う。ただデミオに対して、パワーアップは車重アップでほぼ相殺され、乗り心地もシャープなハンドリングと引き換えに殆ど変わっていない。つまり走りの点で失ったものは殆ど無いが、価格アップと燃費悪化の代わりに得たものが、見た目と視線の高さだけではちょっと割に合わないと思う。

近年のSUVとかクロスオーバーと言われるジャンルがどういう位置づけになっているのか良く分からないが、個人的には2輪のアドベンチャー系だと思っている。即ち、取り回しは悪く動きは緩慢になるが上質なロングストロークサスによって非常に快適な乗り心地のクルマだと考えている。

その点クロスビーは、ベースのイグニス/スイフトと比べて30万円ほどアップしているが、乗り心地は良いし室内空間が遥かに広々と快適になっている。しかしマツダの上位モデルや他社のSUVを含め、ベース車に対してコストアップに見合う付加価値があるのか冷静に検証した方が良いと思う。

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