イントロ
ベトナム製LED照明の新型は、150には乗ったが125には長らく乗れなかった(試乗車が少ない!)。そこで今回、遥々京都まで行って試乗したのでレポートする。尚、殆ど150と比較して評価しているので、150のインプレも参照されたし。
ポジション/足つき/取り回し
これは流石に違いは見いだせなかったが、どちらもナチュラルで、ステップボードが高すぎるとかハンドルが近すぎると言った違和感がないポジションだ。
足つき性については、車格の割には悪いと以前から書いているが、実は踵の浮き方自体は250のスポーツバイクと比べて浮いてるわけではない事が判った。どうも足が地面に対して真っ直ぐ降りずに、膝が曲がって足を前に投げ出したような体勢になるので、力が入りづらく何となく不安定=足つき性が悪いと感じるのではなかろうか?
パワートレイン
バイク屋で125と150の違いについて聞くと、殆どの場合「パワーは殆ど差はありませんよ」と言うのだが、実際同じ日に同じコースで試乗してみると違いがハッキリ判った。
先ずは出だしが違う。125は発進でアクセルを開けると、回転が上がるのを少し待ってから加速が始まるのに対し、150はアクセルを開けた直後からさほど回転をあげずにしっかり加速する。
比較的緩やかな中間加速や定速走行でも、125の方が回転がやや高めにキープされているようで、開けた時のCVTの滑り感も大きい。もっとも、回転フィーリングも結構差があり、125はより軽やかでマイルドなので、低負荷時には125の方が静かに感じる。もっともアイドリングストップがあるので、停止中のエンジンのドコドコ感は幸か不幸か感じないだろう。
そしてそのアイドリングストップは、僕が知る限り4輪を含めて最高の出来だ。4輪だと、再スタートのセルの音が結構五月蝿くて、頻繁にやられるとイライラする事があるが、新型PCXはこのセル音が聴こえないのだ(少なくともヘルメットをしてる乗員には)。よって、停止からアクセルを開けると、いきなりエンジンがブルンとかかってそのままスタートする。これはもしかして、一種のマイルドハイブリッドか^^?
ハンドリング/乗り心地
ハンドリングついては、当然ながら125も150も殆ど同じで、軽やかでありながらスタビリティーが高い。スクーターは一般的に、車体前後(前後輪)のフィーリングがバラバラなことも多いが、PCXの車体は一体感がある。特に、ブレーキング時の安定感がすばらしい。
ただ一点違うのは、乗り心地が125の方が僅かにソフトに感じたこと。バネレートなど仕様上の違いは無いと思うので、もしかして試乗車の走行距離の違いとか?(長く走ったほうがあたりが取れて柔らかい)。
総合評価
PCX125単体で見ると、原付2種としては十分パワフルで快適で、質感も高いバイクだと思う。しかし、150と比べてしまうと「ああやっぱり原付2種だなあ」と思ってしまうほど、両者の違いはハッキリあった。
殆どの人は、維持費の違いから125しか考えておらず、比較検討することがないのかもしれないが、一度試しに150にも乗ってみて欲しい。そうすれば、このクラスのスクーター選びがもっと混沌としてくるから^^;