ポジション/足つき/取り回し
試乗したのはフレームサイスが17.5inだったが、僕の体型(身長167cm足は短め)でも無理がなかった。ステムは結構長めなのにハンドルは遠すぎず、アップハンドルに交換した僕のGinatのMTBよりよほどリラックスした姿勢だった。
パワートレイン
エンジンは僕なのでボロボロ、久しぶりの自転車に興奮して漕いだら5分で息が上がってしまった。
しかしそんなエンジンでも、このモデルに装着されている軽量ホイールと28mmタイヤは非常に軽やかに加速することが出来た。比較のためにホイールがやや重でタイヤもワンサイズ太い7.4FXにも乗ったが、やや粘っこい回り方で抵抗感が増えたのが判った。
トランスミッションはこのモデルからロード系のフロント2段になるが、低速側で走ってるかぎりギアが高すぎることはない。ただMTBみたいに急坂で歩くほどゆっくりした速度でクルクル回せるようなギアは当然無い。シフトフィーリングは可もなく不可もなく。
ハンドリング/乗り心地
FXシリーズで評判のCFRPフォークとゲル入りグリップは、確かにリジットとしては手からくる衝撃がかなり押さえられていると思う。
さらに、2013からこのモデルにはIsoZone monostayという所謂ソフトテールが装備される。シートステーの付け根がゴムのような素材で接合されているだけだが、その効果は乗り心地でハッキリ体感できる。
マンホール程度の凹凸を乗り越えると、7.4FXだとガツンとアルミリジットらしい鋭い衝撃が来るのに対し、この7.5FXだとボコンという感じで衝撃のピークが明らかに丸まっている。5分程度の試乗で判るのだから、1時間も乗ったら疲れ方が全然違うだろう。ただ、シートは僕には硬く感じた。ゲル入りレーパンを履くこともない僕なら、もっと柔らかく大型のシートに交換する。
ハンドリングは27インチらしく穏やかでUターンや8の字もやりやすい。また、直進していてもMTBのようにハンドルがチョコチョコ動く事がないので疲れにくい。店員によると、Trekのクロスバイクは比較的キャスターが寝てるのでハンドリングが穏やからしいが、僕にとっては鈍すぎずクイック過ぎず調度良いハンドリングだった。
総合評価
何年も前からクロスバイクの定番になっているというFXシリーズに乗るのはこれが初めてだが、評判通り良いバイクだと思った。
特にこのソフトテールモデルは、舗装路を走る限り僕のフルサスMTBとあまり乗り心地が変わらない。ハンドリングもポジションもリラックスでき、漕ぎの軽さは段違い。
10万円弱というと安い電動バイクが買える値段だが、昔のように平坦な場所に住んでたらこの自転車の方が良いなあ。日常の移動は十分カバー出来るし、健康的だし(CO2排出量はやや多くなるかもしれないが)、乗り物としても楽しい。